新体制の誕生
公益社団法人国際IC日本協会第13回定時総会が、3月23日東京の協会事務所で開催されました。
2023年度の事業報告書並びに決算報告書が承認され、2024年度の事業計画書並びに予算書が報告されました。
そして、新たな役員が選任され、その直後の理事会で、役割分担が以下のように決定されました。
(会長)藤田幸久
(副会長)大隈尚子
(専務理事)道畑剛作
(理事)川勝鋼太郎、木村清隆、佐々木敦、成豪哲、宮下暁
(監事)香川康之、田口ヤス子
また、今回足立憲昭副会長と佐谷隆一監事が退任されました。お二人の長年の貢献に深く感謝いたします。
改革案の提案
次いで、MRAハウスからの助成内容変更に伴う今後の対応について、私から以下の報告をしました。
昨年9月28日にMRAハウスから、本協会の収支の約7割を占める寄付金を2026年から停止するとの提案を頂いた。更に、移行期間となる2024年度は総額600万円、2025年度は総額450万円を支援することも伝えられた。
これに対して理事会、改革構想策定委員会、コスト削減分科会などで様々な検討を行ってきた。その中で、近年の連続経常赤字の原因でもある、学校訪問事業積立資金や国際フォーラム積立資金などの特定資産の目的外取り崩しや、更には基本財産の取り崩しが可能であることが、公益法人協会などから確認された。さらに内閣府では、コロナ禍で存立の危機に直面している多くの公益法人を支援するために「費用を超えて収入を超えてはならない」の見直しや、「積立は費用とみなす」を行う法改正案を提出した。
これらを踏まえ3月20日にMRAハウスを訪問し「現状報告と今後のお願い・提案」を申し上げた。具体的には(1)40年前の社団法人設立時にMRAハウスから頂いた1000万円の基本財産の取り崩しについての了解、(2)二つの団体が所有する書籍、資料等のアーカイブ事業を相互補完しシームレス化する共同事業と両団体の共通する国際和解活動の共同事業、である。
これに対して、MRAハウスからは、(1)については基本的了解を得られたものの、(2)については、今や二つの団体は全く別の存在であり、共同事業を受ける考えはない、とのことであった。
従って、小規模事務所への移転、管理費の削減、特定資産や基本財産の取り崩しなども含めた対応策も織り込みつつ事業運営を続けていくことに尽きると考える。
これに対し、会員の皆さんから、以下のようなご意見が出されました。
- 当協会は人件費が高い。これを削ることが大事ではないか。
- 若い人が役員になって行動しやすいようにしてほしい。
- 制約の多い公益法人を外すことを考えるべきではないか。
- 相馬雪香元会長が「出来ることからやりなさい」と言っていた。
会員一人ひとりが新会員一人を誘うという地道な活動が大事ではないか。 - 今のIC協会は魅力的ではない。ICニュースも面白くなくて読む気がしないという人もいる。
事業に新味がない。目玉になるような事業をやってほしい。 - 経費削減策として、IC Newsをpdfで送る等のIT化を進めてはどうか。
以上の意見に対して執行部から以下のようにお答えしました。
- 公益法人の見直しも検討中である。
- 交流会(講演会)のメニューを増やすなどして一般市民への働きかけを強化したい。
- IT化推進でメルマガによる郵送料の節約も検討したい。
- 内閣府の指摘を受け、会計方法を全面的に変えた。現在の事務処理内容はボランティアで対応できるレベルを超えている。現状の財務内容では管理費負担が重いのも確かであり、対応が必要である。
橋本徹名誉顧問と矢野弘典名誉会長から以下のご意見を頂きました。
- 会員が新規会員を勧誘する際には、セールストークが必要。それを執行部でキチンと用意した上で、会員の勧誘活動に繋げてはどうか。
- 組織の維持・発展については、志(こころざし)と財政の2点が大事。IC協会の高い志は下ろす必要は全くない。財政面では、身の丈に合う活動とコスト削減が肝要になる。役員は心を一つにして取り組んでほしい。IC協会も高齢化しているが、これは国際的な問題。各国の対応を参考にすると良い。若い人に受け継いでいくことが大事。共同事業をしようと思うならば、自らが進んで動き出すことが大事。若い人から、面白いと思われる団体であってほしい。
今後は、会員の皆さんの声を聴かせて頂く機会を増やしてお知恵を頂きたく思います。そして臨時総会を開いて方針を確認させて頂くこともあり得ると思います。
皆さんの更なるご支援をお願い申し上げます。